キャッシュ・フロー計算書で、なぜ売上時または仕入時に、すべて債権または債務とするのか

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はじめに

キャッシュ・フロー計算書では、営業収入を計算するときに、売上高に対する対価は全て債権(売掛金、受取手形 等)とします。
そして、仕入に対する対価は全て債務(買掛金、支払手形 等)とします。

しかし実際の取引で売上時、現金で受け取ることもあります。
そして仕入時、現金で支払うこともあります。

このように売上時または仕入時に事実と違う債権債務計上しても、キャッシュ・フロー計算書はあうのか。
このことについてわかりやすく例を挙げて説明していきたいと思います。

営業収入

売上時に現金受取の場合

わかりやすく今期は1取引しかなかったとします。
売上500があり、売上時に現金500を受け取った。
仕訳は

借方 金額 貸方 金額
売上 500 現金 500

となります。

期末BS、PLは下記のようになりました。
売掛金は発生しなかったので、前期末と当期末は同じになります。
10CFなぜ 営業収入BS

11CFなぜ 営業収入PL

債権の残高は、
前期末残高+当期売上高による債権-貸倒引当金-債権回収=当期末残高
の流れになります。

キャッシュ・フロー計算書では、売上高をすべて債権として考えるので、
当期売上残高による債権=500とします。
これに当てはめると、
100+500=100
となります。
しかしこれでは、
600=100
であり、違うことがわかります。




債権計上後、即入金と考える

ここで考え方として、売上時に債権としたが、即現金をもらったと考えます。
仕訳であらわすと、
売上500を売掛金として計上した。

借方 金額 貸方 金額
売上 500 売掛金 500

売掛金500を即現金をいただいた

借方 金額 貸方 金額
売掛金 500 現金 500

売掛金を相殺すると

借方 金額 貸方 金額
売上 500 現金 500

となり、実際の取引と一致します。

それではもう一度式に当てはめていきます。
前期末残高+当期売上高による債権-貸倒引当金-債権回収=当期末残高
100+500-500=100
となり、債権回収である500が、キャッシュ・フローの営業収入となります。

このように一部売上が現金取引にもかかわらず債権で計上しても、前期末と当期末の差額から債権回収として反映されるのです。