キャッシュ・フロー計算書 直接法と間接法はなぜ一致するのか④ その他の営業支出、間接法のみの調整


はじめに

キャッシュ・フロー計算書で直接法と間接法の営業活動によるキャッシュ・フローの小計はなぜ一致するのか。

結論からいうと、直接法C/Fでは、現金の動きを計上しているのに対し、税引前当期純利益から始まる間接法では、営業外損益、特別損益を除去して営業活動によるキャッシュ・フロー(営業利益)まで導いた後、各項目において現金の動きのないものは除去し、現金の動きを計上しているので、一致するといえます。
これを見ていきます。

記事を
①営業収入
②商品仕入
③人件費支出(退職給付引当金、給与・賞与)
④その他営業支出、間接法のみの調整
の4記事に分けています。
本記事では、④その他営業支出、間接法のみの調整を記述します。




資料

10CF BS

11CF PL






その他の営業支出

その他の営業支出 40 現金預金 40


直接法

その他営業支出は40なので、直接法にあてはめます。
現金の支払なので、マイナス計上となります。


間接法

間接法はすでに税引前当期純利益に含まれています。
お金の動きがある仕訳なので、何も手を加えることはしません。

結果、下記のようになりました。
20直接法間接法 その他の営業支出



残りは、間接法の調整のみです。
調整すべきは、
・減価償却費
・貸倒引当金の増減額
・棚卸資産の増減額
となります。






減価償却費

仕訳は

減価償却費 500 減価償却累計額 500

となります。

減価償却は、現金預金の動きはないため、除去します。
減価償却費は費用なので、除去するということはプラス要因です。
30直接法間接法一致 減価償却費 検証






貸倒引当金

仕訳は、

貸倒引当金繰入 50 貸倒引当金 50

となります。
現金預金取引のない貸倒引当金繰入分を除去します。
貸倒引当金繰入は費用なので、除去するということはプラス要因です。






棚卸資産

期首商品棚卸高

仕訳は、

仕入 1,100 繰越商品 1,100

となります。

期首商品棚卸高と期末商品棚卸高の仕訳は、現金取引のないため除去します。
期首商品棚卸高の振替は、資産の商品を、仕入に振替える仕訳です。
仕入は費用なので、除去するということはプラス要因です。
90棚卸資産(期首商品)


期末商品棚卸高

仕訳は、

繰越商品 900 仕入 900

となります。

期末商品棚卸高は費用のマイナスなのでプラス要因です。プラス要因を除去するということはマイナス要因となります。
91棚卸資産(期末商品)

期首棚卸資産と期末棚卸資産 合算

以上のことから、
期首商品棚卸高-期末商品棚卸高
となります。

92棚卸資産(合算)



まとめ

以上、4記事にわたって直接法、間接法の営業キャッシュ・フローの小計まで一致するかを見ていきました。
結果、下記のように一致しました。
100直接法間接法 小計一致