【会計基準】セグメント情報等の開示に関する会計基準(わかりやすく解釈)





事業セグメント

事業セグメントの定義

事業セグメントとは、企業の構成単位で、下記のすべてに該当するものをいいます。
  ・収益・費用が発生する事業活動に関わるもの
  ・最高経営意思決定機関が、構成単位に配分すべき資源に関する意思決定を行う
  ・業績を評価するために経営成績を定期的に検討するもの 
  ・分離された財務情報を入手できるもの



事業セグメントとはならないもの

企業を構成する一部であっても下記は事業セグメントとはなりません。
  ・収益を稼得していない
  ・付随的な収益を獲得するに過ぎない構成単位



セグメントの区分方法が複数ある場合

事業セグメントの要件を満たす区分方法が複数ある場合、下記の要素に基づいて区分方法を決定します。
  ・各構成単位の事業活動の特徴
  ・責任を有する管理者の存在
  ・取締役会等に提出される情報 
   など



集約基準

・事業セグメントを集約することが、基本原則と整合していること
・下記の事項が概ね類似していること
  ・経済的特徴
  ・製品・サービスの内容
  ・製造方法・製造過程・サービスの提供方法
  ・製品、サービスを販売する市場、顧客の種類
  ・製品・サービスの販売方法
  ・銀行・保険・公益事業等のような特有の規制環境






報告セグメント

報告セグメントの決定

上記の事業セグメントから下記の量的基準に従って報告セグメントを決定していきます。



量的基準

次の量的基準のいずれかを満たす事業セグメントを報告セグメントとして開示しなければなりません。
  ・売上高がすべての事業セグメントの売上高の合計額の10%以上
    (事業セグメント間の内部売上高・振替高を含む)
  ・利益・損失の絶対値が下記の合計額の10%以上
    ・利益の生じている事業セグメントの合計額
    ・損失の生じている事業セグメントの合計額の絶対値
  ・資産がすべての事業セグメントの合計額の10%以上

報告セグメントの外部売上高の合計額が、損益計算書の75%以上になるまで、事業セグメントを追加しなければなりません。





セグメント情報の開示項目

セグメント情報は、下記の事項を開示しなければなりません。

報告セグメントの概要

報告セグメントの概要として、次の事項を開示しなければならない
  ・報告セグメントの決定方法
  ・各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類



利益(又は損失)、資産、負債等の額

・各報告セグメントの利益(又は損失)、資産の額
・各報告セグメントの負債の額
  (負債に関する情報が、最高経営意思決定機関に対して定期的に提供され、使用されている場合)
・利益の額の算定に下記の項目が含まれている場合、金額を開示しなければならない。
  ・外部顧客への売上高
  ・セグメント間の内部売上高又は振替高
  ・減価償却費(のれんを除く無形固定資産に係る償却費を含む)
  ・のれんの償却額
  ・受取利息及び支払利息
  ・持分法投資利益又は損失
  ・特別利益及び特別損失
  ・法人税等及び法人税等調整額
  ・上記以外の重要な非資金損益項目



測定方法に関する事項

利益又は損失、資産及び負債等の額に基づいて開示する項目の測定方法について開示しなければならない。
  ・セグメント間の取引がある場合、その会計処理の基礎となる事項
  ・下記のセグメント合計額と、貸借対照表・損益計算書に差異があり、差異調整に関する事項の開示からは明らかでない場合、その内容
    ・セグメント利益合計額と損益計算書の利益計上額に差異がある場合
    ・セグメント資産合計額と貸借対照表の資産計上額に差異がある場合
    ・セグメント負債合計額と貸借対照表の負債計上額に差異がある場合
  ・事業セグメントの利益測定方法を、前年度の方法から変更した場合
    ・その旨
    ・変更の理由
    ・変更がセグメント情報に与えている影響
  ・事業セグメントに対する特定の資産・負債の分配基準と、関連する収益・費用の分配基準が異なる場合、その内容



差異調整に関する事項

下記の項目について、差異調整に関する事項を開示しなければなりません。
  ・報告セグメント売上高合計額と、損益計算書の売上高計上額
  ・報告セグメント利益合計額と、損益計算書の利益計上額
  ・報告セグメント資産合計額と、貸借対照表の資産計上額
  ・報告セグメント負債合計額と、貸借対照表の負債計上額



組織変更等によるセグメントの区分方法の変更

企業の組織構造の変更等により、セグメントの区分方法を変更する場合
  ・その旨
  ・前年度のセグメント情報を当年度の区分方法により作り直したものを開示





用語

最高経営意思決定機関とは
事業セグメントに資源を配分し、その業績を評価する機能を有する主体のことをいいます。

 

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