連結会計 3期目 ④未実現の消去(期末棚卸)アップストリーム

連結会計の期末棚卸資産、未実現の消去の流れを見ていきます。
この記事の仕訳は、本記事の主目的である、未実現の消去の期末棚卸を中心に見ていきます。
またなぜ、未実現利益消去時に税効果会計を適用するかを検証していきます。

それでは仕訳を見ていきます。法定実効税率は40%とします。
連結(未実現棚卸)3期概要




3期目 開始仕訳

●前期末仕訳

費用→利益剰余金当期首残高

借方金額貸方金額
利益剰余金当期首残高80商品80
繰延税金資産32利益剰余金当期首残高32
非支配株主持分当期変動額9利益剰余金当期首残高9①

借方金額貸方金額
売上原価80商品80
繰延税金資産32法人税等調整額32
非支配株主持分当期変動額9非支配株主損益9①




〇実現仕訳

前期末商品が販売されたと仮定し、逆仕訳を行います。

借方金額貸方金額
商品80売上原価80
法人税等調整額32繰延税金資産32
非支配株主損益9非支配株主持分当期変動額9

↑逆仕訳
前期末仕訳

借方金額貸方金額
売上原価80商品80
繰延税金資産32法人税等調整額32
非支配株主持分当期変動額9非支配株主損益9①




単純合算(●前期末仕訳+○実現仕訳)

借方金額貸方金額
利益剰余金当期首残高80商品80
繰延税金資産32利益剰余金当期首残高32
非支配株主持分当期変動額9利益剰余金当期首残高9①
商品80売上原価80
法人税等調整額32繰延税金資産32
非支配株主損益9非支配株主持分当期変動額9

↓相殺

借方金額貸方金額
利益剰余金当期首残高39売上原価80
法人税等調整額32
非支配株主損益9


期中

親会社が子会社へ売上時

親会社

借方金額貸方金額
売掛金160売上160




子会社が親会社から仕入時

子会社

借方金額貸方金額
仕入160買掛金160








個別 決算時

売上原価の算定

親会社

借方金額貸方金額
仕入200繰越商品200
繰越商品400仕入400



子会社

借方金額貸方金額
仕入80繰越商品80
繰越商品160①仕入160

①すべて親会社からの仕入分



連結修正仕訳

売上、売上原価の相殺

連結会社間での取引の売上原価、商品の相殺を行います。
子会社の期末商品160はすべて親会社からの仕入分

借方金額貸方金額
売上原価160商品160




法人税等調整額の計上

法定実効税率をかけたものと不一致
連結修正により、税引前当期純利益が360にもかかわらず、法人税等は208となっており当期純利益が法定実効税率をかけたものと異なっています。
これは、連結修正で売上原価160を減額したことによります。
連結(未実現棚卸)3期不一致



法人税等調整額を計上
法人税等調整額を計上することにより、調整します。

借方金額貸方金額
繰延税金資産64法人税等調整額64①

①売上原価160×40%(法定実効税率)
連結(未実現棚卸)3期一致




非支配株主持分負担

連結修正仕訳による損益変動分を、持株比率で非支配株主に振替
費用160(売上原価)-収益64(法人税等調整額の減額)=費用96
費用96に支配株主持分割合20%を非支配株主持分に増額します。
小数点以下は切捨。

借方金額貸方金額
非支配株主持分当期変動額19非支配株主損益19①

①48×20%=19.2→19
連結(未実現棚卸)3期振替