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減価償却費の変更


減価償却の耐用年数・残存価額等の変更は
過年度の償却計算を修正することなく、変更の影響を変更後の会計期間の減価償却計算に吸収させる方法を用います。

減価償却の方法の変更は
過年度の償却計算を修正することなく、変更の影響を変更後の期間で吸収させる方法を用います。

なお、減価償却方法の変更時には、財務諸表の利用者へ過年度の財務諸表との比較資料として、下記を注記しなければなりません。
1.変更の内容
2.変更を行った正当な理由
3.当期への影響

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耐用年数の変更 ==定額法==

1年目

期首に車両1,200を耐用年数6年、定額法、残存価額はゼロで償却。

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 200① 減価償却累計額 200

①1,200(取得原価)÷6(耐用年数)




2年目

耐用年数を5年に変更。

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 150① / 減価償却累計額 150

①[1,200(取得原価)-200(前期償却額)]÷[5(変更耐用年数)-1(経過年数)]

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耐用年数の変更 ==定額法 残存価額がある場合==

1年目

期首に車両1,200を耐用年数6年、定額法、残存価額は取得原価の10%で償却。

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 180① 減価償却累計額 180

①1,200(取得原価)×0.9÷6(耐用年数)




2年目

耐用年数を5年に変更。

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 150① 減価償却累計額 150

①帳簿価額の算定:1,200(取得原価)-180(減価償却累計額)=1,020
減価償却の算定:
[1,020(帳簿価額)-1,200(取得原価)×10%]÷[5(変更耐用年数)-1(経過年数)]

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耐用年数の変更 ==定率法==

1年目

期首に車両1,200円を耐用年数6年、定率法(200%)、残存価額はゼロで償却。

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 396① 減価償却累計額 396

①償却率の算定:1÷6(耐用年数)×200%≒0.33
1,200(取得原価)×0.33(償却率)=396




2年目

耐用年数を5年に変更。

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 402① 減価償却累計額 402

①償却率の算定:1÷[5(変更耐用年数)-1(経過年数)]×200%=0.5
[1,200(取得原価)-396(前期償却額)]×0.5(変更償却率)








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減価償却方法の変更 

定額法→定率法へ変更

前期
前期首取得の備品1,000円を定額法、耐用年数5年、残存価額はゼロで減価償却。

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 200① 減価償却累計額 200

①1,000÷5=200



当期
当期首に定率法へ変更。

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 400① 減価償却累計額 400

①[(1,000-200(前期減価償却費)]×[1÷4(残存耐用年数)×2]




定率法→定額法へ変更

前期
前期首取得の備品1,000円を定率法、耐用年数5年、残存価額はゼロで減価償却

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 400① 減価償却累計額 400

①1,000×[1÷5(耐用年数)×2]



当期
当期首に定額法へ変更

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 150① 減価償却累計額 150

①[1,000-400(前期減価償却費)]÷4(残存耐用年数)