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中古資産の耐用年数:1年で償却できる車両のカラクリは?

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法定耐用年数を全部経過

中古資産の耐用年数

中古資産の耐用年数は、

法定耐用年数x20%

となります。

 

耐用年数2年未満、端数の場合

しかし下記の注意が必要です。

・年数が2年に満たない場合:2年
・年数に1年未満の端数がある場合:端数を切り捨て

となります。
それでは、実際に車両を例に見てきましょう。

 

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法定耐用年数を全部経過:期首取得の場合

1年目

中古車両100,000円を購入。
取得日:2019年1月1日。
販売日:2012年1月1日(7年経過)
当期:2019年1月1日〜2019年12月31日。
法定耐用年数は6年。
償却方法:定率法

購入時

>

借方 金額 貸方 金額
車両 100,000 現金預金 100,000

期末

耐用年数
6年x20%=1.2年→2年

 

仕訳

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 100,000① 減価償却累計額 100,000



①100,000÷2年x200%=100,000
となります。

では、期中の取得の場合はどのようになるでしょうか。見ていきましょう。

 

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期中取得の場合

1年目

中古車両100,000円を購入。
取得日:2019年4月1日。
販売日:2012年1月1日(7年経過)
当期:2019年1月1日〜2019年12月31日。
法定耐用年数は6年。
償却方法:定率法

購入時

借方 金額 貸方 金額
車両 100,000 現金預金 100,000



期末
耐用年数
6年x20%=1.2年→2年

 

仕訳

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 25,000① 減価償却累計額 25,000



①100,000÷2年x200%x3ヶ月÷12ヶ月=25,000

 

2年目

期末

仕訳

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 75,000① 減価償却累計額 75,000



①100,000÷2年x200%x9ヶ月÷12ヶ月=75,000

 

 

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法定耐用年数を一部経過:車両4年経過を取得した場合

法定耐用年数を一部経過した場合の償却方法

(法定耐用年数ー経過年数)+経過年数 x20%となります。
それでは、実際に事例を見ていきましょう。

 

1年目

中古車両100,000円を購入。
取得日:2019年1月1日。
販売日:2015年1月1日(4年経過)
当期:2019年1月1日〜2019年12月31日。
法定耐用年数は6年。
償却方法:定率法

 

購入時

借方 金額 貸方 金額
車両 100,000 現金預金 100,000



期末
耐用年数
(6年ー4年)+4年x20%=2.8年
2年以上の端数は切捨てなので
→2年

 

仕訳

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 100,000 減価償却累計額 100,000



①100,000÷2年x200%=100,000

 

 

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1年で償却できるのは何年落ちまでか

このように車両で4年経過した中古車両を期首で購入すると1年で償却することができます
しかし、期の途中で取得した場合は全額償却の月割りとなります。

では、何年落ちまで1年で償却できるのでしょうか
それは、耐用年数の計算で3年を超えないものになります。

 

3年9ヶ月経過の場合

(72ヶ月ー47ヶ月)+47ヶ月x20%=25ヶ月+9.4ヶ月=34.4ヶ月
→2.866… 年なので結果、1年償却できる

 

3年8ヶ月経過の場合

(72ヶ月ー46ヶ月)+46ヶ月x20%=26ヶ月+9.2ヶ月=35.2ヶ月
→2.933… 年なので結果、1年償却できる

 

3年7ヶ月経過の場合

(72ヶ月ー45ヶ月)+45ヶ月x20%=27ヶ月+9ヶ月=36ヶ月
→3年なので結果、1年償却不可能

となり、3年8ヶ月落ちの車両なら期首で購入すれば1年で償却可能となります。

それでは3年8ヶ月未満の車輌の償却はどのようになるでしょうか。
3年の例で見ていきましょう。

 

 

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車両3年経過を取得した場合

1年目

中古車両100,000円を購入。
取得日:2019年1月1日。
販売日:2016年1月1日(3年経過)
当期:2019年1月1日〜2019年12月31日。
法定耐用年数は6年。
償却方法:定率法
償却率:0.333
保証率: 0.11089
改定償却率:1.000

保証額の算定
100,000×0.11089=11,089

減価償却がこの額を下回った場合、改定保証率で計算

購入時

借方 金額 貸方 金額
車両 100,000 現金預金 100,000


期末

耐用年数
(6年ー3年)+3年x20%=3.6年
2年以上の端数は切捨てなので
→3年

 

仕訳

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 66,666 減価償却累計額 66,666



①100,000÷3年x200%=66,666
66,666>11,089(保証額)
∴66,666

 

2年目

期末

仕訳

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 22,222 減価償却累計額 22,222



(100,000−66,666)÷3年x200%=22,222
22,222>11,089(保証額)
∴22,222

 

3年目

期末
仕訳

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 3,711 減価償却累計額 3,711



(100,000−66,666ー22,222)÷3年x200%=7,408
7,408<11,089(保証額)
改定保証率で計算
(100,000−66,666ー22,222)x1.000=11,112